製品在庫計算 | 生産管理システム基礎知識「生産方式」

製品在庫計算

製品在庫計算(MTS=Make To Stock)は、見込み生産という俗称を持つ方式で、あらかじめ出荷予想を立てた上で生産を先行するというスタイルの生産管理方式です。ある程度注文が継続して起こる製品、特に消費材や汎用性の高い部品などに活用されることが多いシステムです。過去の受注履歴などを分析した上で、一定期間の受注予測を立てます。それに基づいて、部品の調達と組み立てをしておき、製品として在庫を一定数確保しておきます。そして、注文がなされると完成品の在庫から引き当てて発送します。 循環の早い製品や元請け企業や販売店から断続的に依頼が来る場合などは、品切れを起こさないようにとの要請がなされることがあり、品切れを出してしまうとペナルティが課せられる契約もあります。そのため、常に一定数の完成品在庫を抱えていることが重要になってくるため、こうした方式が採られます。一方で、製品の在庫が多いと財務バランスが悪くなることもありますし、リスクを背負うことにもなります。そのため、いかに売上予測を正確に出して、それに見合った組み立て数を立てるかがポイントとなってきます。